微薬

 

そんな風に 効き目の遅い薬を
のませるぐらいなら
いっそのこと 全部奪って笑い飛ばしてくれればよかった

肩すかし のち 足止め
振り返る朝 一人

甘い薬が
体中をまわる前に
吐き出した方が
楽に決まってる
効かないで?行かないで?
戸惑いの中
鈍い痛み広がる


それはもう 全身に広がったのに
薄まることを知らず
それなのに 何の傷も見当たらないことが逆に痛かった

早送り のち 巻き戻し
繰り返す日々 一人

言葉にすることも
許されないような
ゼロの力に
乱され 立ちすくむ
行かないで 消えないで
声にならず
空と雲がにじんだ


切なさでしびれた
頭で思うのは
どこかで期待してた
甘い自分
行かないで 行かないで
溢れ出した
確かな想い ここに


副作用 のち 目覚まし 動き出す朝 一人


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