カマキリ
前から気になってたんだ いつも
一人で歩いてる君のこと
うつむきがちな君は ある日
僕のことを見つけた
君はしゃがみこんで僕を突っついた
僕はびっくりして自慢の腕を振り上げることも忘れて
逃げ出した
もうすぐ季節がゆくよ
風が変わったのに君は気が付いた?
僕はいつも ここで
高すぎる空を見てた
あの日から君は毎日 目ざとく
僕を見つけるようになった
君は幸せなんだよ 僕は
生きるのに精一杯
ある日の朝 君は道端に転がった僕を見つけて
とても悲しい顔をして
命の儚さを知った
僕のと同じように
君の手は自分を守るためにあるんだよ
傷付けるためじゃない
そのことを忘れないで
ねえ 見上げてごらん
限りなく高い空を
君の そのきれいな腕を
真っ直ぐに 差し伸べて
僕のと同じように
君の その手は
生きるためにあるんだよ
僕を埋めてくれた
優しい手のままでいて